小さな森の診療所 診療日誌

  • Homeホーム
  • Journal診療記録
  • Charactersキャラクター
  • Consultation問診

月: 2026年4月

診療記録037:頭を垂れる巨躯、重き一撃ののちに 診療記録:救急

鈴が鳴る前に、床が鳴った。 担架の金具が石畳を削り、扉が肩で押し開けられる。草いきれと樹脂の香りが、薬草の匂いを一息で追い払った。 「落ちた! 頭から! 最初は喋ってたのに、急に……!」 ルガディン族の男が担架に乗ってい […]

続きを読む

診療記録036:いつか、ふたりに話す物語 診療記録:人物記録・対話・非臨床

午後の陽が斜めに差し込む診療所の一角。書類棚を整理していた私は、一通の封をされていない封筒に目を留めた。 黄ばんだ封筒の表には、昔の私の筆致で「お父さん・お母さんへ」と書かれていた。 ──双蛇党の従軍衛生兵としてカルテノ […]

続きを読む

診療記録035:小さな旅立ち、続く絆 診療記録:産婦人科

朝の診療所は、薬草の匂いより先に布の音がした。包み布を畳む音。替えの肌着を揃える音。小さな荷が、ふたつ分ある音だった。 出産から七日。彼女は椅子に座っていた。動きはまだ慎重だが、もう“恐る恐る”ではない。腕の中のひとりを […]

続きを読む

診療記録034:ふたりの芽吹き、四つの祝い 診療記録:産婦人科

夜半、扉を叩く音がいつもより短く、強かった。開ける前から、呼吸の乱れが聞こえている。 彼女は夫に支えられて入ってきた。寝巻きの裾が急いで羽織った外套から少しのぞいている。歩けてはいる。だが、歩幅は狭い。ひと波くるたび、足 […]

続きを読む

サイト内検索

新着情報

  • 診療記録056:胸に乗せる体温、数える呼吸 2026.09.05
  • 診療記録055:触れる許可、指先の約束 2026.08.29
  • 診療記録054:揺籃箱の向こう、静かな名前 2026.08.22
  • 診療記録053:急ぎ足の命、迎える掌 2026.08.15
  • 診療記録052:先生の留守を預かって 2026.08.08

アーカイブ

  • 2026年9月 (1)
  • 2026年8月 (5)
  • 2026年7月 (4)
  • 2026年6月 (4)
  • 2026年5月 (5)
  • 2026年4月 (4)
  • 2026年3月 (4)
  • 2026年2月 (4)
  • 2026年1月 (5)
  • 2025年12月 (4)
  • 2025年11月 (5)
  • 2025年10月 (4)

カテゴリー

  • 未分類 0
  • 診療記録:その他診療科 0
  • 診療記録:人物記録・対話・非臨床 13
  • 診療記録:内科 6
  • 診療記録:外科・外傷 11
  • 診療記録:救急 3
  • 診療記録:産婦人科 19
  • 診療記録:終末期ケア 5

タグ

  • #シリーズ:芽吹く命の連なり 10
  • #シリーズ:空を見上げる、その日まで 9
  • #シリーズ:手をつなぐ旅の途中で 6
  • #シリーズ:木洩れ陽の下で、見送る命 5
X(Twitter) @chihiro_akabane

このウェブサイトはフィクションです。実在のいかなる人物、団体、組織、その他固有名詞、症例や治療法とは一切関係ありません。

©小さな森の診療所

©SQUARE ENIX