診療記録019:護りの符、静かな光を添えて
彼女が再び診療所を訪れたのは、前回の受診から一週間後のことだった。 「おかげさまで、あれから変な感覚は一度もありません」 そう言って微笑む彼女の顔は、ようやく本来の色を取り戻していた。 静澄散の効果は上々で、エーテルの乱 […]
彼女が再び診療所を訪れたのは、前回の受診から一週間後のことだった。 「おかげさまで、あれから変な感覚は一度もありません」 そう言って微笑む彼女の顔は、ようやく本来の色を取り戻していた。 静澄散の効果は上々で、エーテルの乱 […]
その日は、朝からずっと診療所の扉が開くことはなかった。 「こんな日もあるんだね」薬品棚に収めた薬瓶のラベルを丁寧に拭きながら、シシスがぽつりと呟く。 「まあ、嵐の前の静けさってやつかもよ。明日になったら、山から落ちたとか […]